ニュースレター Qセルズの太陽光モジュールでオーストラリアの動物園がCO2排出量を大幅削減 2014年10月10日 ■ 動物園施設内に自家消費用100kWの太陽光発電 ■ 世界初、メルボルン動物園がカーボン・ニュートラルを認定 される ■ 低照度に強いQセルズモジュールの納得の実力 ■ オーストラリアの再生エネルギー政策 (RET)に対する批判 [豪メルボルン、2014年10月10日] – 動物園として世界初のカーボン・ニュートラル施設の認定を受けたメルボルン動物園は、今月から太陽光発電システムを新たに導入することにより、環境保全に取り組む動物園として世界に先駆けた一例をさらに一歩前進させました。今回のプロジェクトにより、100 kW以上の屋上設置型太陽光システムが3カ所に分けて、動物園施設に設置されました。今回導入された太陽光システムは9月初頭からパワフルな発電力を発揮し、動物園施設で使用される電力を太陽光によって作り出しています。 ヨーロッパ最大の太陽光メーカーであるQセルズは、自社のQ.PRO-G3 255の太陽光パネル390枚を今回の施設に納入しました。Qセルズのモジュールにより、 動物園の象とヒヒの棲む一画と、本部の施設に電力が供給されています。システムの設計および設置についてはマディソン・オーストラリア社が担当しました。今回の太陽光システムの導入によって年間140MWhの発電が見込まれており、この数字はヴィクトリア州の平均世帯22件分の電力需要に相当します。また、年間平均160トンのCO2の削減に繋がります。こうした環境への取り組みからメルボルン動物園のグリーン認証リストへの追加が決定し、世界初のカーボン・ニュートラルな動物園として認定されました。 メルボルン動物園のケヴィン・タナー理事によると、同施設で環境への取り組みとして行われている水まきやトイレの排水用の水を作るための浄水施設の設置や、動物園で出たゴミを良質なガーデニング肥料として再利用する広範囲のリサイクル・プログラムなどの一貫として、太陽光発電が取り入れられているそうです。リサイクル・プログラムでは、小枝や象などの草食動物のフンや施設内の利用されている微生物で分解できるタイプの飲食用パッケージから出たゴミを、堆肥に作り替える画期的なシステムが利用されています。 「太陽光発電の増設は、当施設のエネルギー政策において重要な要素です。カーボン・ニュートラル認定を受けた施設として、私たちは施設を改築するにあたり、持続可能性を重視しています」とメルボルン動物園のケヴィン・タナー理事は語っています。メルボルン動物園は過去に、同施設の運営センターで使用されるすべての蛍光灯および白熱灯を消費電力の少ないLED電球に交換し、年間あたりの電力需要を22,000 kWhから6,200 kWhへと大幅に削減した実績があります。こうした取り組みに太陽光システムを加えることにより、オーストラリア政府による環境機関ロー・カーボン・オーストラリアを通して、オーストラリア政府のオーストラリア政府の定める二酸化炭素削減基準値を下回るCO2削減への取り組む施設として認められました。 優れた商業用太陽光システムの設計で知られるマディソン・オーストラリアの代表ヨラス・ブリスコ氏は「メルボルンは年間平均で快晴がわずか46日、ところにより晴れの日が139日しかありません。Qセルズのモジュールは我々が行った他社のモジュールとの比較の中で低照度に最も強く、低照度下でも98%の発電量を記録しているため、当然のことながらQセルズを選びました」 今回のメルボルンの動物園のケースで、Qセルズが最高水準の技術によるモジュールの新たな導入例が加わりました。また、今回の太陽光プロジェクトは、オーストラリアの政治状況と関わりで大きな注目を浴びました。オーストラリア政府が二酸化炭素排出に課せられる炭素税の廃止した影響により、再生可能エネルギー政策に関する予算が削減されるのではないかという懸念が業界内で巻き起こっています。しかしながら、こうした不安は、まだ議論の余地を残す政策の見直しを政府が拒否した結果、何万という雇用と共に現在そして未来への投資の機会を奪いかねない政策が通ってしまう可能性に対する懸念によるものです。 クリーン・エネルギー・カウンシルの事実上の最高責任者であるケーン・ソーントン氏は、今回の政策見直しについて独自の経済分析した結果、再生可能エネルギー政策にかける費用の削減はいかなる規模であろうとも、将来的にかえって消費者に高額なエネルギー費用負担を強いることになりかねず、光熱費の削減のために太陽光発電のような最新技術の導人を検討している人達の足かせになりかねないとの見解を示しています。 「今回の政策の見直しを受けて、再生可能エネルギー政策の大幅な改正について、今のところ決定的な議論はなされていませんが、仮に政府が現在の目標数値をそのまま維持し、強制的な政策の見直しを撤回することにより、今のような先行きが不透明な状況が終わらせることで、再生可能エネルギー業界は目標値を達成することができるという分析結果が出ています。政府がこのような提案を受け入れてくれることで、再生可能エネルギー分野における長期的な信頼と投資の回復に繋がることでしょう」 一覧に戻る